ゴールが留守中

映画・サッカー・料理レシピなど、マニアックな趣味の紹介や備忘録みたいなものです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

世界のninagawa

「コリオレイナス」(2007) 演出:蜷川幸雄 原作:シェイクスピア 出演:唐沢寿明 白石加代子 勝村政信 香寿たつき 吉田鋼太郎 瑳川哲朗 ほか

 蜷川さん演出の舞台を見たのはNHKとWOWOW合わせて6作目。小劇場系のサブカルな演劇ばかりでなくて、世界のNINAGAWAの作品くらいはきちんと見ておかないとと思っているのですが、今回はアイドルも出ず、シェイクスピア作品ということもあり、蜷川演出のよい面を見せてもらった気がします。

 「薮原検校」(2007)の場合は、少ない人数で複数の役をこなし、ロープと様々な色の照明だけで様々な空間を表現するシンプルな舞台装置で、軽くエログロあり。ただし、今となってはそんな珍しくはないかなと。古田新太さんの憎めない悪役ぶりはよかったし、ギターの使い方や言葉遊びは面白かったけれど、蜷川さんというより脚本の井上ひさしさんの力に因るところが大きかったと思います。

 「ひばり」(2007)の役者さん達は、巧さはあったのですが、松たか子さんと異端審問官役の壌晴彦さん以外の声が、かなりボリュームを上げないと聞き取りにくく、また、これは原作者のせいでしょうが、途中から説教くさい話になってしまたのが残念でした。それにしても、松さんの声は抑えているシーンでもよく通るし、滑舌も最高ですね。父親譲りの天賦の才能、恐るべし。

 「タンゴ・冬の終わりに」(2006)では、堤真一さんの鬼気迫る狂気の演技と、映画館座席の使い方、自由自在で幻想的な照明の色使いは今まで見た蜷川作品中最高。思わず引き込まれてしまいました。さすが、何度も再演されている現代劇。

 今回の「コリオレイナス」は、常連の人たちを中心に舞台経験豊富な実力派俳優を揃えていました。中でも存在感たっぷりなのは、一人語りで百物語を継続中、野村萬斎の「国盗人」では4役もこなした白石佳代子さん。民主主義批判などの政治的な内容を含むため、人気も低く、扱いの難しい作品を、鏡張りの幕で愚かな観衆を見せるなど逆に活用していた。
 役柄による分かりやすすぎるまでの衣服の色分け、階段による奥行きの使い方とか群集の動き方などは蜷川さんの真骨頂といえるのでしょう。内容としては、民衆を馬鹿にし、どこまでも自分に対して正直な(傲慢な?)性格や母との関係(マザコン?)など、単に英雄とは言えないようなコリオレイナスという人物のあり方に共感できないと「悲劇」として成立しないのではないかという疑問も感じました。
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。